CP+のプロ向け動画セミナーへ行ってきました

CP+の無料セミナーが良かったので、まとめを書きます。

(聞き間違いや主観も入っているかもしれないので参考程度に)

 

「4K一眼ムービーのためのカメラ選び」

講師 鹿野宏さん(フォトグラファー)

 

静止画も動画も撮りたいというプロ向けに、一眼で動画に適したカメラについて紹介していました。

去年も同じようなコンセプトで発表を行っていましたが、時代が追い付いてきたので今回は4Kに限定した話となります。

 

以下、動画の評価となります。静止画については論じておりませんでした。

比較機種

  • sony α6500
  • sony α99II
  • nikon D500
  • Fuji XT-2
  • Pana FZH1(レンズ一体型。GH4はさすがに古いので)
  • Olympus E-M1 mk2
  • Canon 5D mk4

 

チャート評価

解像力を見るチャートで撮影した結果を比較。

センサのサンプリング方法で画像の傾向が二つに大別できる。

Dot by Dot

キヤノンニコンが当たる。4K解像度だったらイメージセンサも4Kの領域をそのまま使っている。センサの1画素が動画の1画素になる。

画素間の補間処理がほぼ無いので、モアレやジャギーなどが発生しにくい。見たままのリアルな動画となる。

しかしながらベイヤ配列である以上、解像力は実際の1/1.4程となり、やや眠い画となる。

オーバーサンプリング

そのほかのメーカーが当たる。4K以上の領域から画像を取得し、縮小して4K解像度にする方法。

もともと4K以上の画像なので、きびきびとした解像感となる。

しかしながら縮小時のリサンプリングの影響でモアレや斜めのジャギーが発生する。

動画は静止画以上にモアレが気になる。なぜならちょっとカメラや被写体が動画中で動くと、低周波なモアレが移動していき、それがちらつきとして見えてしまうからである。

 

どちらの方法も一長一短である。

 

人物撮影での評価

モデルさんを実際に撮った動画を比較。

4Kになって、FullHDでは描ききれなかった髪の毛の質感なんかも表現されるようになってきた。(より細かく描写されるようになったので誤魔化しが効かず、より高いクオリティが求めらる印象)

 

ここでは諧調特性のカーブが重要である。

静止画の時はワンシーンのうちに明るさが変わるということはないので、しっかり露出の設定をしておけば黒つぶれやハイライトつぶれを防げる。

しかしながら動画の場合はシーンが移り変わるので、それぞれに対応した広いダイナミックレンジで撮っておかないといけない。一度つぶれてしまった諧調は復元できない

からである。

最初から潰れないように撮っておいて、後からトーンカーブを好みの設定にするのが一般的である。

動画の場合は後からPremiereやFinal Cutで色調調整するのが当たり前だし、撮影時はなるべく広いダイナミックレンジを確保しておくことが重要。

 

そのために各社、動画用のカメラプロファイルを用意していたりする。これらはトーンカーブが寝ている(フラットな)状態である。

各社を比較すると、EM-1とD500はフラットなカーブを用意している。

次にソニー機はシネマ用のプロファイルがあり、フラットではあるがやや立っているカーブを使用している。

一方、5Dmk4はそのようなプロファイルがなく、シャドーがつぶれてしまっている。取って出しで納品できる状態にはなっているが、撮影時に気を使うし、後から調整でカバーすることができない。

 

他の点でいうと、XT-2は肌色がきれいに再現されている。ややマゼンタよりの色。

スピーカー曰く日本人好みの色であり、85パーセントくらいの人はイイね!と言ってくれそうな色であるそう。(さすが富士フイルム

 

スペック比較

よく見られるスペックのほかに、動画撮影で必要となる機能についても比較。

要望も含めて話されていた。

  • 5軸手振れ補正は欲しい。以前は手持ちで撮る時はスタビライザーが必須であったがオリンパスがその常識を覆した。(ちなみにEM-1mk2は6.5段分の補正効果)。軽い撮影ならスタビライザーいらず。特に動画での補正が良くチューニングされていて、見ていても酔わない。
  • HDMI出力は必須。
  • AFを使うときにはスピードコントロール機能が必要。これがあるとAFがゆっくり動いてくれる。例えばサッカー選手を追っているとき、周りを選手が横切ってもそれらにピントがつられない
  • 無段階絞りほしい。D500,FZH1はできる
  • 低速電動ズームほしい。キヤノンソニーはできる
  • 実用的なISO感度は6400あれば十分。それより暗い時はライトを使う
  • FZH1は連続撮影時間の制限がない。二時間以上撮れた。ほかは20~30分。
  • GH5(未発売)は無段階絞りと内蔵NDフィルタがないくらいで、スペックが良さそう(予想)

 

その他、各機種の特色

5Dmk4

  • AF設定が細かくできて良い。プリセットが6個もあり、痒いところに手が届く。被写体を見失った時に、他の被写体に乗り移るか、とどまるか、等の設定もできる。
  • ALL-Iの動画記録ができる。編集が楽になる。しかしデータ容量は凄いでかい。

ソニー

  • 手振れは静止しているときはよく効くが、動いているときはイマイチ。
  • 高感度が良い。~6400までは諧調が飛ばない。シネマプロファイルのおかげ。
  • ハイライト重点測光(ハイライトに合わせた測光方式)もある。ハイライトが飛んでしまうと後から復元することはできないので、それを防げる。失敗しない撮影ができる。

D500

  • Camera Control Pro2というアプリが良い。動画専用のパネルがあり、ほぼすべての設定ができる。(スピーカーの方は、とりあえずD500をパソコンにつないで固定視点でとっておき、自分は他のカメラで他の視点で撮るらしい)。一人カメラマンにとっては強い味方。
  • ハイライト重点測光は昔からある

GH5(評価機?)

  • 4K 60p 422 10bitで撮ると、確かにGH4の画質とは違う。ただし、相応にマシンスペックが必要で、PCを買い替えする時期に突入するだろう。

 

おまけ

マンフロットの一脚が良い。一脚だとなめらかな動きを加えることができる。しかもワンタッチで自立モードにできる。レンズを交換するときに自立にしておけば、高価なカメラを壊す心配もなくなる

 

感想

動画撮影では静止画とは異なった着眼点となるのだなと勉強になった。今後は静止画だけでなく動画を撮ることも考慮してカメラ選びをしていきたい